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【前編】AI×CXが日本企業を変革する~DXアクセラレータで“失われた30年”を取り戻す!日本企業の逆襲が今始まる~

企業にとって必須の課題となっているDX(デジタルトランスフォーメーション)ですが、日本企業のDXは米中に比べて大きな後れをとっているといわれています。その解決手段として、ネットイヤーグループ株式会社(注1)と株式会社ABEJAが共同で開発したのが「DXアクセラレータ」です。ABEJA 代表取締役社長CEO 岡田陽介さんと、ネットイヤーグループ 代表取締役副社長 COO 林田敏之さんが対談。「DXアクセラレータ」誕生のきっかけや、日本企業になぜ必要なのかを語り合いました。 (注1)ネットイヤーグループは2019年春にNTTデータのグループ企業となり、私たちSDDX事業部とはさまざまな取り組みを共に進めています。

岡田陽介
株式会社ABEJA 代表取締役社長CEO 兼 共同創業者
1988年生まれ。愛知県名古屋市出身。10歳からプログラミングをスタート。高校でCGを専攻し、全国高等学校デザイン選手権大会で文部科学大臣賞を受賞。大学在学中、CG関連の国際会議発表多数。その後、ITベンチャー企業を経て、2012年9月、AIの社会実装を手掛ける株式会社ABEJAを起業。2017年には、AI、ディープラーニングを中心とする技術による日本の産業競争力の向上を目指し、他理事とともに設立した日本ディープラーニング協会理事を務める。2019年10月より、米シリコンバレーの現地法人 ABEJA Technologies, Inc. CEOに就任。

林田敏之
ネットイヤーグループ株式会社 代表取締役副社長 COO 
1990年 エヌ・ティ・ティ・データ入社。15年間ITエンジニアを経験、NTTデータテラノス社の代表取締役を経て、NTTデータの流通事業部門の統括、サービス事業部門の事業統括にて、新規事業、0→1を創るをビジョンにスポーツ業界、教育業界にさまざまなイノベーションを起こした後、2019年より現職。異なる強みを持つNTTデータとネットイヤーグループの融合により、デジタルマーケティングを起点とした新たな顧客体験創造、企業変革や現状を打破する社会をめざす。近年はベンチャー企業やNPO、アスリートなどさまざまな分野との連携にも積極的に取り組み、幅広く活動している。

AIを効果的に実装するために、CX/UXが重要となる

ネットイヤーグループ株式会社 林田敏之
ネットイヤーグループ株式会社 林田敏之

林田さん:岡田さんとは、私が以前所属していたNTTデータの後輩に紹介されてからの付き合いですね。岡田さん率いるABEJAがAIの優れたテクノロジーを持っていることは知っていたので、ネットイヤーグループの強みであるCX(カスタマーエクスペリエンス)/UX(ユーザーエクスペリエンス)と組み合わせて、社会に貢献できる仕事でタッグを組みたいと思っていました。

岡田さん:ネットイヤーグループの副社長になった林田さんからは、NTTデータのSIerのプロセスと、ネットイヤーグループのCX/UX思想をミックスし、新しいものを生み出したいという気概を感じました。ABEJAはAIの社会実装をする企業です。これまで多くの企業のDXを支援してきましたが、いまだにAIを導入すれば何でも解決できると誤解されているお客さまもいらっしゃいます。

AIは魔法の杖ではありません。AIを開発するには、データの取得と蓄積が必要であり、そのためにはCXやUXが重要です。だからこそ、今回共同開発した「DXアクセラレータ」には大きな意味があると思います。

林田さん:ABEJAはAI活用に関するノウハウを持っているだけではなく、「ABEJA Platform」でAIのビジネス適応を省力化するプロダクトまで提供していますよね。そこが他のAIソリューションを持っている企業と違うところでは。

岡田さん:そうですね。「ABEJA Platform」というAIの開発運用基盤を持っており、企業のDXの実現に向けて一気通貫した支援ができることがABEJAの強みです。

よくある勘違いなのですが、人間がやっている作業をいきなりAIに置き換えることはきわめて難しいです。現実世界の業務をデジタルデータに変換し、データを収集することが必要です。また、一度モデルを開発してそれで終わりではなく、その後も継続的に再学習をする必要があります。その中で、CX/UXがきわめて重要になってくるんです。

業務の中にAIとCX/UXを組み込んで、サイクルを回す

林田さん:AIを効果的に活用するためには、CX/UXが欠かせないわけですね。

株式会社ABEJA 岡田陽介
株式会社ABEJA 岡田陽介

岡田さん:そうなんです。検索エンジンを例に説明してみましょう。あるユーザーが、あるキーワードを検索した時に、検索結果上位のウェブサイトを見たが、的外れで数秒で見るのをやめてしまったとします。その後、そのユーザーは何ページも先に希望のサイトを発見し、その内容をじっくり見たとします。こうしたユーザーの行動が検索エンジンの後ろ側にあるAIにフィードバックされることによって、検索エンジンが賢くなり、最適化されていきます。

このように、顧客の体験や行動から得られる情報を通じてAIを賢くしていくために必要なのが、ユーザーの行動を可視化するCX/UXプラットフォームとAIプラットフォームです。これらをクライアントに一気通貫して提供し企業の価値を向上するために、ABEJA、ネットイヤーグループ、NTTデータ、それぞれが持つ知見やプラットフォームを融合したものがDXアクセラレータであるといえます。

DXアクセラレータイメージ

林田さん:企業の中には効率の悪いことがたくさんあります。システムやUIの使い勝手の悪さは、社員の生産性を落としています。CX/UXだけでなくEX(エンプロイーエクスペリエンス)を活用して、そこも変えていきたいですよね。

ITで出遅れた日本企業。そのピンチがチャンスに変わる?

林田さん:“失われた30年”といわれますが、実際日本企業の成長はこの30年間鈍化しているように思います。昭和の高度経済成長期の文化がいまだに残っている企業も多く、そこを変えられれば伸び代は無限大だと考えています。ただ、そこを変えるのは企業の中からでは難しく、企業の外から変えた方が早い場合もあるのでは。DXアクセラレータをそのフック的な役割にしたいと思っています。

岡田さん:“失われた30年”を逆手にとりたいですね。日本企業にはITの内製化が進まなかった過去があり、だからこそ、DXアクセラレータが機能すると思います。電機業界や自動車業界でもそうでしたが、日本企業って第一波には乗り遅れますが、第二波では意外と強い。インターネット、デジタル領域に関しても、第一波では負けていますが、ここからDXやAIの活用が急速に進むと思っています。現実世界の業務プロセスをデジタル空間に移行し、AIを適用することによって、企業にインパクトを与えていきたいと思っています。

林田さん:DXは企業・業界の成長にマストです。AIとCX/UXの力で、一緒に日本企業のDXを推進していきましょう。

「【後編】AI×UXが日本企業を変革する」では「DXアクセラレータ」の活用方法をサービス開発メンバーが具体的にご紹介します。

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