
JR西日本SC開発様 顧客企業の成長に寄り添う 可変性の高いソリューション(CAFIS Explorer)
「ルクア大阪」「天王寺ミオ」などJR西日本グループのショッピングセンターの運営・管理および開発を行うJR西日本SC開発株式会社様では、共通ポイントWESPO(ウエスポ)開始にあたり、「CAFIS Explorer」導入により、各拠点で異なるポイント制度を維持しながら、共通ポイント化を実現。その結果、新たなマーケティング施策を検討・展開できる土壌を獲得されています。
まずは「CAFIS Explorer」を導入した経緯をお聞かせください。
石神氏:JR 西日本グループのショッピングセンターでは、「ルクア大阪」「天王寺ミオ」などが個別に 13 個のポイントサービスを実施しています。昨今、人口減少、ICT 活用の加速、お客様の選択肢の多様化、リアルと EC の境界がなくなるなど、ショッピングセンター事業を取り巻く環境は大きく変化しています。当社においても、グループとしての強みを生かして総合力を高めながら、単一的なビジネスから脱却する必要がありました。特に、グループでありながら、使っている仕組みが違うためこれまでできなかった、グループ内の成功事例を横展開できる仕組みを取り入れることが至上命題としてありました。そこで、今回、ポイントサービスの統合をはじめとした施策を実現させるために、NTT データにご相談させていただきました。

具体的なご相談内容はどのようなものだったのでしょうか?
石神氏:施設ごとに施設名が異なるため、同じ JR 西日本グループの商業施設と認識されにくい悩みがありました。他社の施設ではグループで一定のブランド統一をおこなっているので、どの施設に行っても「同じグループの施設だ」と認識でき、どこでも同じサービスを受けられると自然と認識していただけます。一方、当社では、各ショッピングセンターの名称が異なる中、グループとしての総合力をどのように発揮していくのかについて検討を重ねていました。そこで得たひとつの結論が、それぞれのショッピングセンターごとに展開されていたポイントプログラムを共通化させ、ユーザー様がグループ全体で、手軽に利用できるポイントサービスを実現することでした。
浅野氏:今までは 500 ポイント貯めるとキヨスク端末から 500 円の金券が発行され、お客様はその金券を各テナントで使用する仕組みでした。しかし、この方式では、金券発行のためだけにキヨスク端末を探すお手間をお客様におかけしますし、テナント側も金券を管理する必要性に迫られますので、ユーザー体験・オペレーションの両面で複雑でした。そこで、今回着想したのは、1 ポイント 1 円で換算し、金券を持ち歩くことなく使用できる仕組みです。この仕組みによって、お客様の利便性も非常に高まり、テナントスタッフのオペレーション負荷も軽減できます。但し、これを実現させるためには、運営会社個々で定めていた会員規約の統合や、個人情報管理リスクへの対応など、多岐にわたるプロセスの検討が必要でした。NTT データには、こうした内容を事細かにご相談させていただきました。

NTT データ、および「CAFIS Explorer」をご選択いただけたのは、どのような理由からでしょうか?
石神氏:NTT データに魅力を感じた理由は大きく分けて 3 つあります。1 つめは統合的にマルチベンダーシステムを構築しうる体制・実績を有していたことです。リアルと EC のシームレスが現実味を帯びてきている中、私どもの施策についても顧客管理システムをはじめとした様々な仕組みと連携することが必要でした。NTT データのご提案にはこうした点が含まれていたことから、過去の実績も含めて多種多様な企業様との連携ができ、いわゆるマルチベンダーのシステム構築に長けている会社だと判断できました。2 つめは、既存サービスに対する深い考慮です。拠点ごとに仕様が異なるポイントプログラムについて、既存の機能や実施背景を損ねることなく新制度へ移行したいという前提がありました。この点において、NTT データのご提案は、拠点ごとに異なるポイント制度と共通ポイントの両立を「CAFIS Explorer」によって実現できるというシステム面の優位性に加え、既存のサービスをどう担保するかについても深く言及されていました。3 つめは、「CAFIS Explorer」が顧客企業の成長に合わせて変化していく点です。今回も、ご提案当初、当社課題に対して一部不足していた機能について、迅速にお取り組みいただき、機能追加が実現しました。これが可能になったのは、我々がめざすべきロードマップを NTT データが理解してくださっていたからにほかなりません。「CAFIS Explorer」の現時点の機能価値だけではなく、顧客企業の成長に合わせて仕組みも発展的に変化していく、将来的な機能価値を感じることができました。このソリューション提案は、私どもには大変魅力的に感じました。
「CAFIS Explorer」導入時、特に印象に残っている出来事などありましたら、お聞かせください。
石神氏:要件定義に入る前に、NTT データにずいぶんバックアップしていただきました。実は、プロジェクトがスタートしたとき、我々も含め、具体的なゴールイメージを描ききれていませんでした。「各社の制度を残しながらグループで横断できるような共通ポイントを構築する」という方向性こそ決まっていましたが、着地点を決めるにあたって、さまざまな意見が噴出していました。例えば、各ショッピングセンター個々のポイント制度をやめて、一括したポイントサービスにしたほうがいいのではないかという意見もあれば、各拠点の発想や仕組みは大切にしたほうが良いという意見もあり、社内でも意見が分かれていたことがありました。どちらも理解できる理由だったため、私どもも思い悩んでしまった中、NTT データが各拠点をくまなく回って、内容の深いヒアリングデータを提示してくださったのです。これは相当な労力がかかるものですが、そのおかげで指針を決める大きな材料を得ることができました。
2019 年 9 月のローンチから約 2 ヵ月経過しましたが、現時点での目標達成度はいかがでしょうか?
浅野氏:当初の調査結果から、各ショッピングセンターのハウスカードの会員数が約 220 万人とわかりました。この情報等から今年度の獲得目標(アプリダウンロード数)を設定しましたが、サービス開始から約2 か月で達成しており、幸先のいいスタートを切れています。今後の施策によって、さらに獲得スピードを加速させるとともに、新たなマーケティング施策展開も検討・実施していきたいです。
石神氏:まだ導入後間もないので、現場レベルでは使い方サポートのような基礎的情報のやり取りが多くあります。今後、次第にマーケティング部門を介して、他社施策の展開事例や数値的な分析結果などをもとに、マーケティング施策展開に役立つような情報共有を進めていければと考えています。
基本データ
会社名 JR 西日本 SC 開発株式会社
本社所在地 〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田 3-1-3 大阪ステーションシティ・ノースゲートビルディング 8 階
代表取締役社長 山口 正人
設立 2005 年 1 月 5 日
資本金 85 億円

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