
みなさんはNTTデータ社内でイマ話題のBDS Field Tripをご存じでしょうか?業際分野の社会課題解決をミッションとするNTTデータ・ソーシャルデザイン推進室が主催する社内ビジネスコンテストの関連イベントとしてBDS Field Tripが行われるとの情報を聞き、執筆者である私(田口)が研修参加者として潜入調査しました!その一部始終をお届けします!
イマ話題のBDS Field Tripとは?
BDS Field Tripは、1日で新規ビジネスアイデアをどんどん生み出し、ビジネスプランに仕立てられる体験型のワークショップです。NTTデータで開発された新規事業創出のドリル「ビジネスデザインスプリント®」と欧州で開発されたイノベーション創出メソッド「FORTH Innovation Method」の良いとこ取りをしたNTTデータ独自のワークショップです。
2022年3月にローンチしてから、たった3か月でNTTデータ社内5組織に採用されたこのBDS Field Trip、詳細をより詳しく知りたい方は過去の記事もご覧ください。
ここからは、当日の体験談を交えながら、「高齢者」をテーマに行ったワークショップの模様をお届けします!
固定概念を捨てて覚醒せよ!May the “FORTH” be with you
はじめに「Brain Dump」というワークで、今回のテーマ「高齢者」に関連したアイデア・キーワードを個人で付箋に書き出します。私自身、最初の数分でアイデアが尽きてしまい、天井を見上げてしまうことが多々ありましたが、周りを見渡すと他の参加者も同じ状態のようでした。普段使わない頭の使い方をしている感じがします。
また、高齢者だから「デジタルに疎い」、「スマホは使えない」などと固定観念にハマってしまうこともありました。いかに自由な発想でアイデア出しをするかが重要と感じました。
個人ワークが終わると、他の人のアイデア(付箋)を見て刺激を受けることで、アイデアをさらに書き出すワークに移ります。他の人のアイデアを見ると、「そんな考え方もあるんだ」、「自分では絶対思いつかないな」と思うものも多く、個人ではなくグループで取り組む価値を実感することができました。
アイデアの中身だけでなく、他の人の書き方も参考になります。長い文章で書くのではなく、単語レベルで端的に書くことがコツのようです。今回はある人が挙げた「ピンピンコロリ」というキーワードが参加者全員の印象に強く残ったようで、キャッチーな言葉はさらに発想を刺激させるんだなあ、と感じました。
次のステップでは「If xxx do」というグループワークで、自分自身が誰かになりきってアイデア出しをします。今回は「もしあなたがスティーブ・ジョブズだったら」、「もしあなたがドバイの石油王だったら」のお題で取り組みました。
私は「スティーブ・ジョブズ」や「ドバイの石油王」をあまり想像できず、アイデアが出にくい状態に陥ってしまいました……。きっと、普段「正解」を求められる仕事をしている人は同じ状態になるのではないでしょうか。一方で、グループ内でアイデア出しを進める中では、「ドバイの石油王」から「砂漠」「クルーザー」「高層ビル」など連想ゲーム的にキーワードを出す人もいるなど、一つの型にはまらない思考法が重要だと思いました。
ここまででアイデア出しのパートは終了です。「Brain Dump」「If xxx do」併せて1時間ちょっとのワークでしたが、参加者17名で出したアイデア数は計465個、1人平均27個ものアイデアを出すことができました。FORTHのそれぞれのワークに込められた仕掛けと参加者の情熱が相まって、予想以上のアイデア数に驚きました!
そしてFORTHの最終ステップ「Idea Pick」では、計465個のアイデアの中から自分が今後具体化したいと思えるアイデアを3つピックアップします。私は「パワースーツ」、「残人生時間計測サービス」、「死に方を選べるサービス」の3つをピック。その後、どういう想いで選んだのか全体に共有し、アイデア発案者(付箋を書いた人)からも書いた時の想いを共有いただきます。
ここでは、アイデアの発案者と選択者(ピックした人)によって言葉の受け取り方が違ったり、1つの付箋から分岐した異なるアイデアが生まれたり、と参加者の多様な考え方を活かせるFORTHの面白さを感じました。
こうしてピックアップしたアイデアを、後続のBDSパートにて具体化していきます。
アイデアが不思議と具体化できる!BDSクイックワーク
続いての「BDSクイックワーク」では、FORTHでピックアップしたアイデアについて、BDSクイックワークシートを使い、課題仮説・サービスモデル・ユーザエクスペリエンスの観点から具体化します。併せて、自分の想いも言語化することによって、なぜ自分がこのサービスに取り組みたいか、何にこだわりたいのかを再確認します。
アイデアを発散させるFORTHとは異なり、具体化するBDSのステップでは時間をかけてサービスを形作っていきます。ただ、BDSクイックワークシートが簡単な穴埋め式ドリルのようになっているため、参加者全員が悩むことなく取り組んでいるようでした。
私は選んだアイデア3つのうち「残人生時間計測サービス」から、「TIME ―最高の人生の見つけ方―」というサービス案を考えました。概要としては、自身の健康診断データやウェアラブルデバイスの健康データから余命を算出し、スマートフォンのアプリと連動することで人生の残時間を可視化できるというサービスです。
クイックワークの後の最後のセッション「シェア」の時間では、参加者数名がサービス案を全体に発表し、主催者、ファシリテーター、参加者が総出でディスカッションしました。
全体発表の中で私が印象に残ったサービスは「ばぁちゃんの見守り食堂」です。このサービスは、家族や身寄りのいない孤独な高齢者を対象に子供や忙しい社会人のために食事を提供するという内容で、高齢者の「社会での活躍の場がない」、「社会からの孤立・孤独」という課題感にマッチしていて、ありそうでないサービスというところが印象的でした。
このディスカッションは、サービス案の「良いところ」を磨くポジティブフィードバックの場。さらに、各発表者のサービスはいずれもレベルが高く、面白いものが多かったこともあり、ディスカッションは大いに盛り上がりました!
最後に1日の全体振り返りをし、BDS Field Tripの全プログラムが終了。熱気の収まらない会場でしたが、名残惜しくもここで幕を閉じました。
主催者・参加者が想うコト
BDS Field Trip終了後、本研修の主催者と、参加者にそれぞれ感想を伺いました。
BDS Field Trip体験記まとめ
今回潜入したBDS Field Tripですが、初心者の私でも置いてけぼりになることがないようなプログラムやファシリテーターのサポートがあり、そこには導入組織が増えていることがうなずけるものがありました。
1日で単語レベルのアイデアの種から具体化したサービスに成長させることができるBDS Field Tripは、新規事業やサービスの検討に挑戦したい組織にはうってつけのワークショップです。集合研修ならではの刺激や学びも多く、その場にいた全員が有意義な時間を過ごせたのではないでしょうか。
主催者・参加者ともに大満足のBDS Field Trip、ぜひご活用ください!

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