事例と成果

ビジネスアイデアがどんどん生まれる!?ウワサのBDS Field Tripの現場に潜入!

みなさんは新規事業や新しいサービスの立ち上げにチャレンジしたことはありますか?なかなかいいアイデアが思いつかなかった、ビジネスプランにまとめるのが大変だった、そんな苦い経験をされた方も多いのではないでしょうか。こんな新規事業のあるあるを助けてくれる方法があると聞いて、体験型ワークショップ「BDS Field Trip」に潜入してきました。今回27人の参加者から、いったいいくつのアイデアが生まれたと思いますか?その答えは本文で!

BDS Field Tripとは

今回は2022年5月に行われた、NTTデータ第二金融事業本部の新入社員研修に潜入しました。新入社員研修の1つとして、ビジネスアイデアを形にする「BDS Field Trip powered by FORTH Innovation Method」(以下、BDS Field Trip)が行われました。このBDS Field Tripこそがアイデアをどんどん生み出し、ビジネスプランに仕立てられる1日体験型ワークショップです。

BDS Field Tripは、欧州で開発されたイノベーション手法”FORTH Innovation Method”(以下、FORTH)と、アイデアの種をビジネスプランにブラッシュアップするためのドリル“ビジネスデザインスプリント”(以下、BDS)それぞれのおいしいところを抽出して、いいとこ取りをしたワークショップです。

もともとFORTHは5つのステップに分かれていて、自分たちが生み出したいイノベーションの方針を決めてから最終的に3~5個のアイデアにしぼりこむまでを20週間かけて取り組みます。一方BDSは、アイデアを4つの視点、8つの検討ポイントで掘り下げ、27のキークエスチョンを解くことでブラッシュアップしていきます。

投影資料より:FORTHとBDSの概要

BDS Field Tripは、FORTHの5ステップのうちアイデア発想にあたる「Raise Ideas」と、BDSの8つの検討ポイントから「課題仮説」「サービスモデル」「ユーザーエクスペリエンス」の3つを抽出して、1日でぎゅっと凝縮して体験することができます。アイデア発想からビジネスプラン作りまでを文字通り遠足(Field Trip)気分で楽しんでもらうワークショップです。FORTHを使ってアイデアを発散させ、BDSでアイデアを収束して3つのビジネスアイデアを持って帰ってもらうのがゴールです。

投影資料より:本日のゴール

体験!BDS Field Trip

この日、第二金融事業本部に配属されたばかりの新入社員27名のみなさんは、やや緊張した面持ちで豊洲にあるNTTデータ本社ビルに集合していました。

4~5名ずつ6つのテーブルにわかれてのグループワーク

Field Tripの進行をするのは、BDSの開発者である小木曽さんとFORTH公認マスターファシリテーターの西村さんです。

左から小木曽さん、西村さん

今回取り組むテーマは、「銀行×地方創生」。第二金融事業本部は、メガバンクや地方銀行が主要なお客さま企業です。特に地域経済との連携が重要である地方銀行にとって、地方創生は重要なテーマです。研修とはいえ、今後業務で取り組むお客さま企業のリアルな課題と向き合うことになり、参加したみなさんの緊張感がこちらにも伝わってきます。

テーマは「銀行×地方創生」

ここで金融事業推進部の今村さんから「2030年の金融と地方創生」と題して、NTTデータの考える金融と地方創生の未来についての講演いただきました。続く今村さんとファシリテーターを交えたトークセッションでは、講演内容についてのディスカッションを通じてテーマの着眼点やアイデアのヒントにつながるお話を聞くことができました。

今村さん
ディスカッションの様子

アイデアを限界までしぼりだす!?

西村さんからFORTHの説明とアイスブレイクを終えて、少しみなさんの緊張も和らいできたところで本格的なワークの開始です。

FORTHを説明する西村さん

まずは今回のテーマ「銀行×地方創生」に沿ったアイデアをたくさん出していくことから始めます。「Brain Dump」と呼ばれるこのステップは、思いついたアイデアをとにかく付箋に書いて目の前の模造紙に貼る作業を繰り返します。まずは誰とも話をせずに黙々とアイデアを出し続けます。次々とアイデアが湧いてきて忙しくペンを走らせる人、行き詰まってしまい天井を見つめる人、ファシリテーターが参加者のみなさんの様子をみながら各テーブルを回ってアドバイスをしてくれます。

ファシリテーターがアイデア出しをサポート

個人ワークが終わったら、今度は自分以外の参加者が書いた付箋からインスピレーションをもらいアイデアをだしていきます。同じグループのメンバーが書いた付箋だけでなく、他のグループのテーブルも見て回りそこから着想を得てどんどん付箋に書いていきます。みなさん自分にはない発想やインパクトのあるキーワードに触発されて、そこからまた別のアイデアが生まれていくようです。

他メンバーのアイデアから刺激をもらう

お昼休憩をはさんだ午後からも、まだまだアイデア出しが続きます。ここでは「If Apple Do」と呼ばれる強制発想法によるアイディエーションが始まりました。自身の人生経験やNTTデータの社員といった固定観念を取り払うために、「もし自分が〇〇だったら?」とまったく違う誰かになりきってみてアイデアを考える方法です。

今回のお題は、名前の由来にもなっているApple創業者のスティーブ・ジョブズです。もし自分がスティーブ・ジョブズだったら?と妄想しながら「ジョブズってどんな人だっけ?」「Appleってどんなイメージ?」といった感じでグループのメンバーでお題について話し合います。そこから出てきたキーワードをもとに、さらにアイデアを書きだしていきます。

アイデア出しも慣れてきて活発な意見が飛び交います

こうしてようやく、アイデア出しのステップが終了しました。正味1時間ちょっとで生み出されたアイデアの総数はなんと601個! 一人当たり22~23個のアイデアが生まれたことになります。これにはファシリテーターのお二人もビックリ。みなさんの発想力もさることながら、レクチャーを受けたメソッドをすぐに自分たちのものにしていく姿にポテンシャルの高さを感じました。

模造紙に貼られた601のアイデア

アイデアからビジネスプランへ

次はField TripにおけるFORTH最後のステップ「Idea Pick」です。模造紙に貼りだされた601のアイデアを見て回り、自分がビジネスプランにしてみたいアイデアを3つ選びます。このあと何名かにどういう思いで自分がアイデアを選んだのかを発表してもらいました。あわせて元々そのアイデアを書いた人にも、どういう発想でそのアイデアを思いついたのかも発表してもらいました。

興味深かったのは、アイデアを選んだ人と元々アイデアを書いた人で、同じキーワードであるにもかかわらずイメージしているアイデアの内容が違っていることでした。たくさんの人のアイデアがぶつかりあって化学反応が起きると、想像もしなかった発想が生まれるのがFORTHの醍醐味なのかもしれないと感じました。

ここからはBDSクイックワークシートを使ってアイデアの収束を行っていきます。ファシリテーターをバトンタッチされた小木曽さんから、BDSの説明とピックアップしたアイデアを具体化する方法を説明してもらいました。課題仮説、サービスモデル、ユーザーエクスペリエンスといったビジネスプランの核になるポイントを意識しながらも、このアイデアはウケそうか?どうして自分はこのアイデアに取り組みたいのか?といった新規事業創出の根源的な問いに向き合う重要性についても教えていただきました。

BDSについて説明する小木曽さん

ここから約30分かけて参加者たちは自身がピックしたアイデアに向き合い、クイックワークシートを使ってビジネスプランにまとめていくワークに取り組みました。

クイックワークシートに取り組む参加者たち

このあと各グループから代表者1名が自身のビジネスプランを説明していただきました。みなさんで出し合ったアイデアの種をビジネスプランとして整理して、スクリーンの前で堂々とプレゼンテーションするみなさんの姿は、もはや新入社員ではなく立派なビジネスデベロッパーの顔になっていました。

ビジネスプランを発表

さらに発表したアイデアには、新規事業開発の大先輩でもある第二金融事業本部の乙間部長から、アイデアをさらによくするためのアドバイスもいただき、大盛況のうちに幕を閉じました。

アドバイスをいただいた乙間部長

実際に体験した新入社員に聞いてみました!

アイデア発表の興奮も冷めやらぬ中、今回のField Tripに参加いただいた2名の新入社員の方に話をおうかがいしました。

序盤のアイデア出しから女性ならではの発想をいかんなく発揮されていた中村涼香さんは、「純粋にとても楽しめました。アイデアを発散させたり企画をたてたりすることが好きで、仕事としてやりたいと思っていたのでその疑似体験ができたことがとても刺激的でした」と笑顔で話してくださいました。

また、宇宙にATMを!といった斬新なアイデアを連発していた星川晃寛さんでしたが、「研修ではファシリテーション的にチームの意見をまとめて、さらに自分の意見も出していくことがとても難しかったのですが、Field Tripだと無理なく自分のアイデアも出しながら参加できました!」と冷静に自身の研修を振り返っていただきました。

新入社員研修として取り組んだField Tripですが、すでにお二人ともビジネスデベロッパーとしての第一歩を踏み出した姿がそこにはありました。

左から中村 涼花(りょうか)さん、星川 晃寛(あきひろ)さん

新規ビジネスの検討はBDS Field Tripから!

たった1日でまったく何もないところから、本当にビジネスプランが生み出せるのか当初は半信半疑でした。しかしワークショップが始まって間もなく、その心配は杞憂に終わりました。初めての方にも無理なく取り組めるプログラム設計とファシリテーターの巧みなフォロー、そして参加された新入社員のみなさんの熱意によって運営メンバーのみなさんの予想を上回る結果となったようです。

なんとこの新入社員研修のあと、1か月で5件ものBDS Field Tripを各所で開催しているとのこと。新規事業やサービスの検討をやりたいけどどこから手をつけたらいいかわからない、研修としてBDS Field Tripを使ってみたいなど興味を持っていただいた方は、ぜひお気軽にお問合せください!

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